女性にも増えている大腸がんの話
こんにちは、さいたま胃腸内視鏡と肝臓のクリニック和光市駅前院 副院長の酒井です。
本日は大腸がんに関して説明していきたいと思います。
近年、日本では大腸がんがかなり増えています。
食事の欧米化(高脂肪食・低繊維食)・アルコール・喫煙が増悪因子と考えられており、それらが腸内細菌や活性酸素と相互作用して発がんに関与していると言われています。
先日記載したがんの原因物質【AGE】とも深くかかわっているので、興味がある方は読んでいただければと思います。
大腸がんは腹痛・便の狭小化・血便・下痢・便秘等の症状が出るまでは無症状であることが多く、見つかった時にはかなり進行している例もみられます。
進行性大腸がんになると、リンパ節や多臓器に転移していることもあり、生存率もかなり下がってしまいます。
よって早期発見・早期治療が何よりも大切です。
30代、40代になってまだ一度も大腸内視鏡検査をやったことがない方は、是非一度内視鏡検査のご相談をさせていただければと思います。
健診で行われている便潜血の検査も大事ですが、大腸がんがあっても必ずしも便に血液が混ざるわけではありません。
先日、自分の友人(30代)が虫垂炎(盲腸)で入院し、症状が軽快したところでたまたま内視鏡検査を入院中に行ったところ、大腸ポリープが見つかり、切除した結果、病理結果でがんの成分が出ました。
その友人も健診の便潜血では異常を認めていませんでした。
大腸癌になってしまう前の良性のポリープの段階で切除する・大腸癌であっても早期の段階で切除する・・
これを目指すのであれば大腸カメラ検査が必須です!!
検査の予約はこちら(事前に検査枠の予約もできるようになりました)
大腸ポリープも当日切除
当院では早期大腸がん疑いのポリープを認めた場合、内視鏡中にポリープを切除し、そのまま当日帰宅することも可能です。
切除できないようなポリープは、専門施設に紹介して特殊な内視鏡で切除(進行がんは手術)します。
また大腸がんは遺伝しますが、その中で最も頻度が高いものがリンチ症候群と呼ばれるものです。
リンチ症候群の場合、若い年齢で大腸がん(右側大腸がんが多い)が発生しやすく、手術でがんを取り除いても、残った大腸や他の臓器に別のがんができやすくなります。
両親のどちらかがリンチ症候群であった場合、最大で50%の確率で遺伝してしまいます。
ですので自分の家系に大腸がんの方がいる場合は、以下の項目をチェックしてみてください。
① 年齢に関わりなく第一度近親者(両親・兄弟・子供)あるいは第二度近親者(祖父母、おじおば、孫)の2人以上ががんになっている。
② 50歳未満で大腸がん・すい臓がん・卵巣がん・子宮体がん・胃がんなどに診断された近親者がいる。
③ 第一度・あるいは第二近親者の2人以上がリンチ症候群関連腫瘍と診断されている。
これに該当する方は、大学病院で詳しい遺伝子検査が必要なので、相談いただければと思います。
大腸がんは、遺伝に関しては予防できませんが、それ以外では食生活や運動などの生活習慣を改善することで予防できる可能性も示唆されております。
今の生活を変えるのはなかなか難しいと考える方も多いと思いますが、当院では生活習慣に関する相談も行っております。
食事・運動・アルコール等で相談事があれば、是非一度受診していただければと思います。
検査の予約はこちら(事前に検査枠の予約もできるようになりました)
著者
資格
日本内科学会認定 認定内科医
日本消化器病学会認定 消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会認定 内視鏡専門医
埼玉県難病指定医
経歴
平成23年 | 岩手医科大学 卒業 |
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平成23年 | 盛岡赤十字病院 |
平成26年 | 日本大学医学部付属病院 救急救命科 |
平成28年 | 日本大学医学部付属病院 消化器肝臓内科 |
令和5年 | さいたま胃腸内視鏡と肝臓のクリニック和光市駅前院 副院長 |
当院は和光市・朝霞市・志木市を中心に埼玉全域の方に、生活習慣病(高脂血症、糖尿病、高血圧)、消化器内科診察(胃腸科)、肝臓内科診察(脂肪肝)、内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)を提供します。
有楽町線・東武東上線・副都心線の和光市駅南口駅徒歩1分の立地になります。
池袋などの豊島区や練馬区・板橋区からもアクセスがよい立地になりますので、広い範囲の方に当院の医療を提供いたします。