上記の症状は重大な病気が原因となっている恐れがあります。便秘は非常にありふれた症状であるがゆえに軽んじてしまう方が多いですが、便秘が長引くことで合併症のリスクもありますので、注意が必要です。便秘がなかなか治らないという方は一度当院までご相談ください。
上記に該当する方は危険な便秘かもしれません。 腸閉塞などのリスクもありますので、危険な便秘のサインのある方は受診ください。
大腸カメラ検査はかえって危険な可能性がありますので、必ず受診を先にお願い致します。
日本消化器病学会によると、便秘とは、「通常は排泄されるべき便の量が不足している、かつスムーズな排泄が難しい状態」と考えられています。つまり、便秘とは排便回数が減ることを意味するのではなく、排便時に便が硬くて違和感がある、排便後もモヤモヤした感じが残る、残便感があるといった状態のことを指します。 したがって、毎日排便している方でも便秘に該当することがあります。 便秘の症状は習慣化しやすいため、無意識のうちに便秘になっていることもあります。
便秘の主な原因は以下の4つです。
食物繊維不足、水分不足、運動不足といった生活習慣の乱れが続くと、身体のリズムに異常が起こり腸の機能が低下して便秘に繋がると言われています。
抗コリン剤、抗ヒスタミン薬、抗うつ剤、カルシウム拮抗薬などのお薬の副作用によって便秘が起こることがあります。
お仕事、学業、交友関係などの心理的ストレスや極度の緊張によって自律神経に不調が起こると、腸の機能が低下して便秘が起こることがあります。
過敏性腸症候群や大腸がんなどの疾患によって便秘が起こることがあります。
一つ一つの要因が軽くても、それぞれが複合することが大半です。また、便秘のため排便時に強くいきむことで、痔などの別の疾患を発症する恐れもあります。ありふれた症状だからと軽んじず、なるべく早めに当院までご相談ください。
便秘はこれまで次のようなタイプに分けて考えられていました。
炎症性疾患や大腸がんによって、腸管の狭窄や機能低下が起こる状態です。この種類では原因となる疾患の治療が重要となりますので、専門医へご相談ください。
一番発症例が多い種類の便秘です。ストレス、生活習慣の乱れ、加齢などが原因となり、肛門、大腸、直腸の機能が低下することで便秘へと繋がります。また、機能性便秘の中には、痙攣性便秘・弛緩性(しかんせい)便秘・直腸性便秘といったタイプのものがあり、タイプに応じて適切な治療法も様々です。
抗コリン薬、咳止め、抗うつ薬によって大腸の蠕動運動が低下することで便秘が起こります。
現在では国際基準で、器質性(狭窄性、非狭窄性)と機能性に分けられています。
特に若い女性の患者様が多いという特徴があります。 週3回以上排便ができない、腹痛、腹部膨満感、排便困難、硬い便が出るといった症状が起こります。 便が大腸を通過する時間を測定する専門的な検査を行うことで、大腸通過時間遅延型・大腸通過正常型を区別することができます。 なお、通常の外来診療の現場では、上記の2つを区別することはそこまで重要ではなく、排便回数減少型は大腸通過遅延型と考えることが一般的です。
どちらかというと高齢者によくみられるもので、便が柔らかくても、残便感、排便回数が多い、排便困難、過度にいきむ、排便時に肛門・会陰部に違和感があるといった症状が起こります。
便秘を軽く考えると、大腸がんなどの重大な疾患を早期発見できなくなる恐れがあります。特に、40歳以上の方、便潜血陽性の方、下痢・便秘が頻発する方、ご家族に大腸がんの患者様がいる方などはご注意ください。大腸内視鏡検査では、肛門からカメラ付きのスコープを挿入し、大腸内の炎症、ポリープ、がんなどの病変の有無を目視でチェックします。
大腸カメラ検査について
いつもの生活習慣を改善することで、腸の機能は次第に正常に近づいていきます。 1日3食の規則正しい食事を心がけ、胃にやさしく豊富に食物繊維を含んだ食事内容を心がけてください。また、適度な運動習慣を意識することで、腸内環境を正常に保つことも効果的です。便意を我慢することも禁物であり、1日1回は排便するようにしましょう。 適切な食事習慣、水分補給、運動習慣、排便習慣のどれが欠けてもいけないと考えられます。
便秘薬の種類は多岐にわたっており、お薬の種類によって適切な用途もまちまちです。 1〜2日で1回の排便、固形便になることを目指して治療を行います。なお、便秘治療を始めたばかりの方、排便困難型など症状が重い方は、軟便でも良いのでなんとか毎日排便しようと考え、服用量を増やしてしまう下剤依存の状態に陥りやすいと言われています。 一方で、排便回数減少型のような軽い症状の方は服用量を少なく使用と考え、排便できなかった時だけ服用するようになり、排便習慣を管理することが難しくなります。 お薬は用法用量を守って適切に使用するようにしましょう。 下剤には、刺激性下剤・非刺激性下剤の2種類があります。 また便秘の薬物療法で大切なことは、「でなくなったら飲む」ではなく「出るように定期的飲む」ことです。
大腸の蠕動運動を活性化せずに排便できるようにするものです。酸化マグネシウムがよく使用されます。 便が硬くならないようにすることでスムーズに排便できるようになる効果があり、依存しづらいタイプの下剤と言えます。 昨今では、リナクロチド、ルビプロストン、エロビキシバット、ポリエチレングリコール、ラクツロースゼリーという種類の下剤が登場しております。
俗に言う依存しやすいタイプの下剤です。 大腸の蠕動運動を活性化する効果があり、場合によってはお薬の効果が強すぎて腹痛が起こることもあります。 センノシドは良く知られているものですが、大黄製剤など種類は様々です。コーラック🄬などの市販薬もこのタイプに分類されます。 排便効果を感じやすいため、残便感が生じづらくなります。
刺激性・非刺激性、生活習慣の見直しなど、様々な方法の中から患者様にとって最適な方法を選択します。 便秘の症状がなかなか治らない方は、ぜひ一度当院までご相談ください。
急激な便秘の悪化は放置すると危険ですので早めの受診をお願いします。
便秘は非常にありふれた症状ですが、軽く考えることは厳禁です。また、なかなか改善されなくても根気強く治療に取り組むことが重要です。便秘は完治できるものであり、うまく対処することで、症状を管理できます。 お悩みの方は、当院へご相談ください。
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