最近増えているSIBOって何??という話です。
「さいたま胃腸内視鏡と肝臓のクリニック 和光市駅前院」院長の小幡です。
本日は、私がコロナ禍で多く診療したSIBOという病気についてお話しします。
SIBOとは、「小腸内細菌異常増殖症(small intestinal bacterial overgrowth)」のことで、その名の通り小腸内に異常な量の細菌が増殖してしまう病気です。
もともと人間の小腸には約1万個の細菌が存在していますが、SIBOの方は10倍以上に増殖しています。
SIBOの症状として下痢や便秘、腹部膨満感などの腹部症状だけでなく、頭がぼーとして集中力が低下した、慢性的なだるさを自覚することもあります。
SIBOは大腸カメラなどの内視鏡検査をしても異常がありません。
SIBOを発症する方の特徴として中高年の女性、慢性的なストレスやアルコールの過剰摂取、間食などの生活習慣の乱れ、胆嚢の摘出後、胃薬を長期的に内服しているなどが知られています。
SIBOは診断するための検査(ラクツロース負荷試験)が保険適応になっておらず、消化器内科医の中でもあまり認知されていないのが現状です。
外来でSIBOを疑った場合、まずは腸内細菌の餌となる発酵食品の摂取を控えるように指導します。
また、間食を控えたり、24時間の断食を行うことも小腸の動きを整えるために有用です。
増殖した細菌を減らす目的にブロッコリースプラウトなどの天然の抗生物質の作用をもつ食材も推奨しています。
内視鏡検査をして異常がなく過敏性腸症候群と診断された方で、内服治療をしても改善を認めない方はSIBOかもしれません。
もし上記のような症状がみられる方は一度外来を受診してみてください。
今後も様々な情報を発信していきますのでご期待ください!
著者
資格
日本内科学会認定 総合内科専門医
日本消化器病学会認定 消化器病専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会認定 内視鏡専門医
日本肝臓学会認定 肝臓専門医
日本ヘリコバクター学会認定 ヘリコバクターピロリ感染症認定医
埼玉県難病指定医
経歴
平成20年 | 日本大学医学部 卒業 |
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平成20年 | 東京医科歯科大学病院 |
平成22年 | 東京慈恵会医科大学付属病院 |
令和元年 | 吉祥寺南病院 消化器内科医長 |
令和2年 | 医療法人社団おなか会 おなかクリニック |
令和5年 | さいたま胃腸内視鏡と肝臓のクリニック和光市駅前院 院長 |
当院では和光市・朝霞市・志木市を中心に埼玉全域の方に、生活習慣病(高脂血症、糖尿病、高血圧)、消化器内科診察(胃腸科)、肝臓内科診察(脂肪肝)、内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)を提供します。
有楽町線・東武東上線・副都心線の和光市駅南口駅徒歩1分の立地になります。
池袋などの豊島区や練馬区・板橋区からもアクセスがよい立地になりますので、広い範囲の方に当院の医療を提供いたします。