ピロリ菌陽性と診断された方はご家族の検査もお願いします!
さいたま胃腸内視鏡と肝臓のクリニック 和光市駅前院 院長の小幡です。
今回は青年期(18歳以下)のピロリ菌検査と治療についてのお話です。
ピロリ菌の詳細については、2023年5月20日のブログをご参照頂ければと思います。
ピロリ菌は5歳未満、特に2歳までに感染するといわれており、家族間で唾液を介して感染することが知られています。
もし検査でピロリ菌陽性を指摘された場合、ご家族も検査を行う必要がありますが時期については中学生以降での検査が推奨されています。
スクリーニングのピロリ菌検査は保険適応外
ただしスクリーニング検査に該当するため保険診療外になります。
幼少期でのピロリ検査は、再感染のリスクがあること、抗体検査では偽陰性(実際には感染しているのに検査では陰性と出てしまう)が出やすいことから推奨されていません。
お子さんが中学生になったらまずは尿検査でピロリ抗体をチェックし、陰性であった場合でも安心はせず念のため成人になったら再度検査を行ってください。
もし陽性であった場合は、蛋白尿の影響による偽陽性(実際には感染していないが、検査で陽性になってしまう)の可能性があるため、尿素呼気試験での確定診断が必要です。
小児の除菌治療についても、スクリーニング検査と同様に保険適応はありません。
しかし高校生以前に除菌を行っておくことで将来胃がんになる危険性をほぼゼロにできるといわれていますので、抗生剤のアレルギーなどがなければなるべく早い時期での除菌が望ましいと考えます。
またピロリ菌陽性者の胃内視鏡検査を行う時期については、青年期での胃がん発症の報告はほぼないため無症状の場合は成人以降で構いませんが、貧血や黒色便などの症状があれば青年期での検査も必要になります。
ピロリ菌は除菌が遅れると次世代へ感染を広げてしまうため、ご家族の積極的な検査をお願いいたします。
著者
資格
日本内科学会認定 総合内科専門医
日本消化器病学会認定 消化器病専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会認定 内視鏡専門医
日本肝臓学会認定 肝臓専門医
日本ヘリコバクター学会認定 ヘリコバクターピロリ感染症認定医
埼玉県難病指定医
経歴
平成20年 | 日本大学 卒業 |
---|---|
平成20年 | 東京医科歯科大学病院 |
平成22年 | 東京慈恵会医科大学付属病院 |
令和元年 | 吉祥寺南病院 消化器内科医長 |
令和2年 | 医療法人社団おなか会 おなかクリニック |
令和5年 | さいたま胃腸内視鏡と肝臓のクリニック和光市駅前院 院長 |
当院は和光市・朝霞市・志木市を中心に埼玉全域の方に、生活習慣病(高脂血症、糖尿病、高血圧)、消化器内科診察(胃腸科)、肝臓内科診察(脂肪肝)、内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)を提供します。
有楽町線・東武東上線・副都心線の和光市駅南口駅徒歩1分の立地になります。
池袋などの豊島区や練馬区・板橋区からもアクセスがよい立地になりますので、広い範囲の方に当院の医療を提供いたします。
当院は和光市・朝霞市・志木市を中心に埼玉全域の方に、生活習慣病(高脂血症、糖尿病、高血圧)、消化器内科診察(胃腸科)、肝臓内科診察(脂肪肝)、内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)を提供します。
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