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食道がんとお酒のお話2(アルコール分解酵素に関して)

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●アルコールを分解する酵素に関しての追記

アルコール摂取→アセトアルデヒド(毒、発がん性物質)→酢酸→二酸化炭素・水
       ↑                 ↑
①アルコール脱水酵素(ADH 1B)      ②アルデヒド脱水酵素2(ALDH 2)

①と②は遺伝子多型が存在し、食道扁平上皮癌に関与しています。

①に関して
多くの日本人は、(1)ADH1B 2/2(His/His ホモ活性型)です。
しかし日本人の約7%に(2)ADH1B 1/1(Arg/Arg ホモ低活性型)が認められ、
1 アセトアルデヒドの初期産生が遅い
2 二日酔いになりやすい
3 アルコール依存症になりやすい
という特徴があります。
(2)は(1)に比べて扁平上皮癌に約3倍なりやすいです。

②に関して
日本人の約10%に認められる ALDH2 2/2 (Lys/Lys ホモ欠損者)の方は、酵素活性がゼロため、一切お酒が飲めません(下戸)。
しかし食道扁平上胃がんの発生リスクが高いのは、ALDH2 1/2(Glu/Lys)のヘテロ欠損者です。
これは酵素活性が10%未満と低い方で、
少量の飲酒で顔面紅潮(フラッシングサイン)・嘔気・動悸・頭痛などの症状を起こします。

つまりお酒が全く飲めない下戸の方よりも、お酒を少量飲んで赤くなる方の方が、
食道がんになるリスクが高い可能性があります。

遺伝子検査をすれば自分がどのタイプか分かりますが、
当院では遺伝子検査を施行しておりませんにで、気になる方はお近くの病院にお問い合わせしていただければと思います。

大量飲酒する方や飲酒歴が長い方は、慢性的に食道を刺激しているため、
遺伝子型に関係なく食道がんに罹患するリスクは高くなります。
また、別の記事で記載しますが、食道静脈瘤や急性食道炎等の急性期疾患に罹患する可能性があるため、
内視鏡検査で定期的にフォローすることをお勧めします。

 

当院は和光市・朝霞市・志木市を中心に埼玉全域の方に、生活習慣病(高脂血症、糖尿病、高血圧)、消化器内科診察(胃腸科)、肝臓内科診察(脂肪肝)、内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)を提供します。

有楽町線・東武東上線・副都心線の和光市駅南口駅徒歩1分の立地になります。
池袋などの豊島区や練馬区・板橋区からもアクセスがよい立地になりますので、広い範囲の方に当院の医療を提供いたします。

 

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